松江、水の都。国宝・松江城と堀川をめぐる
宍道湖(しんじこ)と中海にはさまれた島根・松江は、「水の都」と呼ばれる風情ある城下町です。まちの中心には、現存十二天守のひとつ、国宝・松江城が黒々とそびえ、その周囲を堀川がめぐります。小舟に揺られての堀川めぐり、武家屋敷の町並み、そして宍道湖に沈む夕日——水と歴史が織りなす、しっとりとした松江の旅をご案内します。
城を囲む堀を、小舟がゆく。宍道湖が夕日に染まる。松江は、水とともに静かに時を刻んできた、城下町です。
松江城|黒くそびえる、国宝の天守
松江のシンボルが、市街地の中心に立つ松江城です。江戸時代の初めに築かれ、その天守は全国に十二しか残らない現存天守のひとつ。黒い下見板張りの重厚な姿から、「千鳥城」とも呼ばれます。装飾を抑えた実戦的な造りは、戦国の気風を色濃く残しています。長らく国の重要文化財でしたが、築城の年代を裏づける史料が見つかったことで、国宝に指定されました。天守の最上階からは、城下町と宍道湖を一望でき、登ってきた甲斐を感じさせてくれます。本物の天守だけが持つ、歴史の重みと風格に、心を打たれる名城です。
見どころ|水の都を楽しむ
松江には、水とともにある城下町ならではの見どころが点在しています。歴史と文化の薫りを味わえます。
- 堀川めぐり— 城を囲む堀を、小舟で約50分かけて一周。
- 塩見縄手— 武家屋敷が残る、城北の風情ある通り。
- 小泉八雲旧居— 『怪談』の作者ゆかりの、静かな住まい。
松江は、和菓子のまちとしても知られます。茶の湯を愛した藩主・松平不昧(ふまい)公の影響で、洗練された茶の湯文化と、それに寄り添う上質な和菓子が育まれました。城下の老舗では、季節を映した美しい上生菓子を、抹茶とともに味わえます。塩見縄手の武家屋敷で、庭を眺めながらいただく一服は、格別の趣。水の都の風情あふれる町並みを歩き疲れたら、こうした甘味で一息つくのも、松江ならではの楽しみ方です。歴史と文化、そして食が溶け合うまちです。
堀川めぐりと、宍道湖の夕日
松江ならではの楽しみが、城を囲む堀をぐるりとめぐる「堀川めぐり」です。小舟に揺られ、船頭の語りを聞きながら、水面から城下町を眺める約50分の船旅は、なんとも風情があります。低い橋をくぐるときには、屋根を下げて頭をかがめる場面もあり、これも堀川めぐりの名物。城北の塩見縄手には、武家屋敷や、『怪談』で知られる作家・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)ゆかりの旧居が残ります。そして、松江を訪れたらぜひ見たいのが、宍道湖に沈む夕日。日本有数の美しさとされ、湖面を茜色に染める光景は、旅の忘れがたい思い出になります。
めぐり方と、アクセス
松江へは、JR松江駅が拠点で、出雲空港からもアクセスできます。松江城や堀川めぐり、塩見縄手などの見どころは、城周辺にまとまっており、徒歩や周遊バスでめぐれます。堀川めぐりの船は一日乗船券もあり、好きな場所で乗り降りできて便利です。宍道湖の夕日は、湖岸の遊歩道などから楽しめます。出雲大社や、玉造温泉とあわせて、島根の旅に水の都・松江を組み込んでみてください。
旅のメモ
- エリア
- 島根県松江市
- 見どころ
- 松江城・堀川めぐり・塩見縄手・宍道湖の夕日
- 特徴
- 水の都と呼ばれる城下町
- あわせて
- 出雲大社・玉造温泉と