行田の足袋蔵

行田、足袋蔵と忍城のまち。古墳とものづくりの里

埼玉県北部の行田(ぎょうだ)は、歴史とものづくりが幾重にも重なる、味わい深いまちです。かつて全国一の足袋(たび)の産地として栄え、今も趣ある「足袋蔵」が町並みに点在します。戦国時代に水攻めに耐えた名城・忍城(おしじょう)、そして古代の王が眠るさきたま古墳群——時代を超えた物語が息づく行田をご案内します。

足袋を縫い、城を守り、古墳を築く。行田には、それぞれの時代を懸命に生きた人々の営みが、層をなして残っています。

足袋蔵のまち|ものづくりの記憶

行田は、江戸時代から足袋づくりがさかんになり、最盛期には全国の足袋の大半を生産する、日本一の産地でした。その繁栄を物語るのが、足袋を保管するために建てられた「足袋蔵」です。土蔵造りやレンガ造りなど、さまざまな意匠の蔵が、今も町のあちこちに残されています。これらの足袋蔵の町並みは、近代化産業遺産にも認定され、日本遺産にも選ばれました。蔵を生かしたカフェや資料館もあり、町歩きを楽しめます。足袋づくりに込められた、職人たちのものづくりの心意気が、今も静かに息づいています。

忍城
水攻めに耐えた忍城。「浮き城」とも呼ばれた名城。

見どころ|城と古墳をめぐる

行田には、足袋蔵のほかにも、戦国と古代の歴史を伝える名所が点在しています。あわせてめぐりたい見どころです。

  • 忍城— 石田三成の水攻めに耐えた「浮き城」。御三階櫓が復元。
  • さきたま古墳群— 九基の大型古墳が集まる、国の特別史跡。
  • 丸墓山古墳— 日本最大級の円墳。頂からの眺めも見事。

足袋蔵をめぐる町歩きは、行田ならではの楽しみです。土蔵、石蔵、レンガ蔵と、素材も意匠もさまざまな蔵が、何気ない通りの角々に残り、まちの記憶を今に伝えています。なかには、足袋づくりの道具や歴史を展示する資料館や、蔵の趣を生かしたカフェ、お店として生まれ変わったものもあり、のぞいて回るだけで時間を忘れます。名物の「ゼリーフライ」や「フライ」といったご当地グルメも、町歩きの合間の楽しみ。歴史とものづくりの香りが残る通りを、のんびり歩いてみてください。

忍城と、さきたまの古墳群

行田のもうひとつの顔が、歴史の舞台としての側面です。戦国時代、忍城は、石田三成による水攻めにも落ちなかったことから「浮き城」と呼ばれ、その不屈の物語は小説や映画にもなりました。復元された御三階櫓が、当時の姿をしのばせます。また、市街地の南には、九基もの大型古墳が集まる「さきたま古墳群」が広がります。なかでも、鉄剣に刻まれた文字が古代史の謎を解く手がかりとなった稲荷山古墳や、日本最大級の円墳・丸墓山古墳は必見。古代から戦国、近代まで、幾層もの歴史を一度に味わえるのが、行田の尽きせぬ魅力です。

めぐり方と、アクセス

行田へは、JR高崎線の行田駅や、秩父鉄道の行田市駅が拠点です。東京から日帰りでも十分楽しめます。足袋蔵の町並みや忍城は市街地に、さきたま古墳群は少し離れた場所にあるため、レンタサイクルや循環バスを使うと便利です。古墳群のある公園は広く、のんびり散策にも向いています。川越や秩父とあわせて、埼玉の歴史とものづくりをめぐる旅に、行田を加えてみてください。

旅のメモ

エリア
埼玉県行田市
見どころ
足袋蔵の町並み・忍城・さきたま古墳群
特徴
かつて全国一の足袋の産地
あわせて
川越・秩父と
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