福島県・祭り

相馬野馬追。甲冑の騎馬が大地を駆ける、千年の戦国絵巻

福島の浜通り・相馬地方に、千年以上にわたって受け継がれてきた勇壮な祭りがあります。甲冑をまとった騎馬武者たちが、砂塵を上げて大地を駆ける相馬野馬追(そうまのまおい)。まるで戦国時代の合戦が、現代によみがえったかのような迫力です。国の重要無形民俗文化財にも指定された、この歴史絵巻のような夏祭りをご案内します。

甲冑騎馬武者の、勇壮な行列

祭りでは、先祖伝来の甲冑に身を包み、太刀を差し、旗指物を背負った騎馬武者たちが、ほら貝と陣太鼓の音とともに行進します。その数は数百騎にもおよび、武者行列が町を進む光景は、まさに戦国絵巻そのもの。馬上の武者たちの凛々しい姿と、はためく無数の旗指物が織りなす風景は、見る者を遠い昔へと誘います。脈々と受け継がれてきた家ごとの誇りが、その装いに表れています。

神旗争奪戦と、甲冑競馬

祭りのクライマックスは、打ち上げ花火で空に舞う御神旗を、騎馬武者たちが奪い合う「神旗争奪戦」。砂煙を上げて疾走し、御旗を奪おうと馬を寄せ合う様は、迫力満点です。また、甲冑姿のまま馬を競わせる「甲冑競馬」も見どころ。土埃を巻き上げて駆け抜ける騎馬武者の姿に、観客から大きな歓声が上がります。一千年の時を超えて受け継がれる、武士の心意気が爆発する瞬間です。

千年の伝統を、受け継ぐ

相馬野馬追は、平将門が野馬を敵兵に見立てて軍事訓練を行ったことに起源を持つと伝えられます。例年7月に開催され、相馬地方の人々が一年でもっとも誇りとする行事です。震災という困難を乗り越え、地域の絆とともに守り継がれてきたこの祭りには、人々の強い思いが込められています。歴史と伝統、そして人々の熱気を体感できる、福島の夏の頂点です。

祭りの日程と、観覧のポイント

相馬野馬追は、例年7月に三日間にわたって繰り広げられます。初日の出陣から、二日目の甲冑競馬と神旗争奪戦、最終日の野馬懸(のまかけ)まで、日ごとに異なる神事や行事が行われます。最大の見どころである甲冑競馬と神旗争奪戦は、雲雀ヶ原祭場地で行われ、観覧席も設けられます。砂塵を上げて疾走する騎馬武者の迫力を、ぜひ間近で体感してください。炎天下の観覧となるため、暑さ対策は万全に。

町なかを進む武者行列も見ごたえがあり、沿道からその勇姿を見守ることができます。事前に巡行ルートや時間を確認しておくと、効率よく見どころを押さえられます。

相馬地方の歴史と、復興の祈り

相馬野馬追は、相馬地方を治めた相馬氏の時代から受け継がれてきた、地域の誇りそのものです。出場する家ごとに伝わる甲冑や旗指物には、それぞれの歴史と物語が刻まれています。東日本大震災という大きな困難を乗り越え、人々の絆とともに守り継がれてきたこの祭りには、地域への深い思いが込められています。

相馬・南相馬へは、常磐線や常磐自動車道でアクセスできます。会津や裏磐梯とはまた違う、浜通りの歴史と文化に触れられる相馬野馬追。一千年の伝統と人々の熱気が爆発する、福島の夏の頂点を、ぜひ体感してみてください。

旅のメモ

エリア
福島県相馬市・南相馬市ほか
本番
例年7月(重要無形民俗文化財)
見どころ
武者行列・神旗争奪戦・甲冑競馬
あわせて
会津・裏磐梯と
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